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口腔ケア用品の選び方

[公開日:2019/4/30 /最終更新日: 2019/10/30 ]

要介護者の全身状態や口腔・嚥下機能状態によって、口腔ケアの方法や用品が異なります。また、要介護者の状態が変化すれば、口腔ケアの方法や用品も変更する必要があります。介護者は、要介護者の口腔内を日々観察することが大切です。異常や変化があるときは、かかりつけの歯科に相談しましょう。 ここでは、基本的な口腔ケアの流れにそって、口腔ケア用品の選び方や使用時の注意点についてご紹介します。

DENTAL HYGIENIST’S PROFILE

口腔ケア用品の選び方

公益社団法人 日本歯科衛生士会 会員(摂食嚥下リハビリテーション、居宅療養・口腔機能管理 認定歯科衛生士)         

一般社団法人 岡山県歯科衛生士会 会員

たかもと やすこ

高本 康子先生

口腔ケア用品の選び方

要介護者のことを考えた口腔ケアができるようにしましょう

口腔内の観察

口腔ケア用品を選ぶためには、まず口腔内を観察することが重要です。
① 唇や口腔内が乾燥していないか、粘膜に乾燥した汚れが付着していないか
② 食べかす(食渣)が残っていないか
③ 舌は汚れていないか(舌苔)
④ 歯茎から出血していないか、腫れていないか
⑤ 虫歯はないか、歯が折れていないか
⑥ 口臭はないか
⑦ うがいはできるか

粘膜の湿潤・清掃

乾燥が強い場合には、唇や口腔内の粘膜を湿潤し、乾燥してこびりついた汚れを浮かせる必要があります。保湿剤(スプレーやジェル)を口腔ケア用スポンジにつけて口腔内全体に塗布します。この時、スプレーを直接口腔内に噴霧すると誤嚥のリスクが大きくなるので注意が必要です。
汚れが浮いたら、大きな汚れや食渣は粘膜ブラシで除去し、その後、水分が垂れない程度に湿らせた口腔ケア用スポンジや不織布、口腔ケア用ウエットティッシュなどを使って粘膜の清掃を行います。無理に行うと出血してしまうので優しく取り除きます。口腔ケア用スポンジを使用する際は、コップを2つ用意し、洗浄用と湿潤用(スポンジの汚れ落し用と湿らす用)に分けて下さい。

歯、義歯、舌の清掃

歯がある場合には、歯ブラシや歯間ブラシを使って清掃します。歯ブラシは噛み合わせの面や歯の表面、歯と歯茎の境目を磨きます。歯間ブラシは隙間の大きさに合わせたサイズを選び、歯茎を傷つけないように歯と歯の間の隙間にゆっくりと入れて動かします。
義歯は、義歯ブラシで清掃します。
舌苔がある場合には、舌ブラシや粘膜ブラシを使います。舌を十分に湿潤した後、奥から手前にやさしく動かして舌苔を除去します。強い力で擦ると舌を傷つけてしまうので注意が必要です。

汚れの排出

汚れが落ちたら、うがいのできる人はうがいをしてもらいます。取手のある、口径の広いコップが適しています。うがいのできない人は、適度に湿らせた口腔ケア用スポンジや不織布、口腔ケア用ウエットティッシュなどを使って、汚れを拭き取ります。吸引ができる環境なら、誤嚥に注意しながら、シリンジ等で注水洗浄します。吸引機能付ブラシであれば清掃と汚れの排出が同時に行えます。

仕上げの保湿

口腔内がきれいになったら、保湿を行います。口腔ケア用スポンジに保湿剤(スプレーやジェル)をつけて口腔内全体に塗布します。ジェルをたくさんつけてしまうと、乾燥して固まった多量のジェルは、次回の口腔ケアの妨げとなるので注意して下さい。

用品選択のポイント

口腔ケアの方法や回数は、要介護者一人一人の全身状態や口腔内の状況によって異なります。また、要介護者の経済力や介護者の介護力なども考慮した上で、口腔ケア用品を選ぶことが大切だと思います。
使用する用品が増えれば、その分多くの知識や技術が必要になり、介護者の負担が増えます。

口腔ケアを行う際に、歯茎からの出血や腫れ、虫歯を見つけた時、口臭が消えない時、ケア用品の使い方など疑問があれば、かかりつけの歯科にご相談下さい。

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